2006-01-01から1年間の記事一覧

「タイーホされますた」一件

に就きて書くと言ひ条。 当ブログのヘビーユーザー連には粗方喋ってしまったのでやる気が失せてしまったというのが実情であるが、ともかくもよんどころない理由で新宿署刑事課大部屋及び取調室を見学中、脳内に提起されたのは「ブログ業(ごう)」という概念…

呼称論(弐)

まことにシツコイようだが、カントクでもう一つ思い出した。知人のS君(年齢不詳・消息不明のため現職不詳)は私が小汚い倉庫でフォークリフトを乗り回していた肉体労働者時代、同様に肉体労働に従事していた同輩である。 ある日彼は何の前触れもなく、オレ…

呼称論

知人のY君(哲学者・推定34歳・金髪)が自宅近くの寿司屋に立ち寄った途端、そこの大将から二人称として「カントク!」と呼ばれっぱなしだったと仄聞するにどうにも笑いが止まらず、果たしてそれは如何なるカントクなのか、何物をカントクする存在なのかとい…

川土手

福井芳郎という画家については、私は全く知るところがなく、また特にこれから知ろうとも思っていない。 目立った仕事を残したわけでもなく、また画壇で成功したとも思われないこの画家の名を私が記憶しているのは、昭和20年8月、広島市西観音町2丁目角に陸軍…

崩レル

さきほど職場の神聖不可侵な書籍山が崩壊し、あーあという最中に山から転がってぽっかりと掌中に収まった一冊を見て十数年も前の思い出が蘇ったので、取り急ぎメモしておく気になった。この本の以前の持ち主についてである。前後の情景は浮かんでこないが、…

唯物論の夜

日暮れ方であるが、三鷹の禅林寺近くである。 寒風吹きさぶ人影少ない寂しい街路、得体の知れぬ薄暗い店の奥に古びた腹話術人形が投げ捨てるように置かれているのを脈絡もなく目撃して(あたりまえだ)、妄想スイッチが入るようでなんともいえぬ。出来過ぎで…