2003-06-30から1日間の記事一覧

尾道物語

不祝儀ありて尾道まで赴く。鈍行列車がゆるゆると滑り込んだ午後の田舎駅は、まったく、弛緩しきって物音ひとつしない。改札を抜けると、何者かがキュー出ししたかのように、静かに町の音が流れ始める。遠くから向島行きフェリーの汽笛が聞こえる。駅前のぬ…