日本近代写真

『日本近代写真の成立』(金子隆一他著、青弓社刊)を読む。

写真が果たして芸術たり得るのか、という問題に、日本の写真界は長く苦しんだ。今もそうかも。欧米諸国の写真アーカイブの体制、大学教育の姿勢なんかをみると、やはり写真に対する体制が根っこから違う観がある。
しかしピエール・ブルデューの『写真論』(法政大学出版局刊)は、そういう体制には逆になんだか批判的な眼で書かれていた感じがしたなあ。写真に対してどこか、皮肉な筆致なんですね。

関係ないけど、日本の写真論者がブルデューとその写真論にあまり言及しないのはなぜだろう。